男女の思考が違うという哀しい現実に気が付くために

今日、こんな増田を読んで笑った
痴漢の被害の話を女性が男性にすると、男性がイラっとしやすい理由

自分も知人の女性に痴漢被害の話を聞いた事があるが、流石に被害者が悪いとまでは言わないが「そりゃ大変だったねぇ」としか言えず、なにかこうフに落ちないものを感じた。

男の私からすれば「あるあるw」の一言。


この記事に対するはてなブックマーク もまた面白い。2009年4月27日の午前10時過ぎの段階でブクマ数が76件、しかもただのブクマじゃなくてコメントがいろいろと書いてあった。

批判的と捉えられる意見も多く、こんな感じ

うへぁ。打てる対策で考えつくのが「女がしっかりするしかない」っておい。他にもいろいろあるだろうよ。だいたい注意ってなんだ上から目線だな/a manとthe manとmanとmenの区別も付けられないのにどこが理性的なんだ


『痴漢被害の話は「男はみんなこうだ」という内容を暗に含む。』だからー、何でそう思っちゃうのかなー。そう思ってしまう背景は?/あとこれ前提として「男は理性的/女は感情的」っていつものアレな対立軸作ってる。


「女性がしっかり」ってなにすりゃいいのか思いつかない。なにをすればどうなるって?/必要・可能なのは被害は被害って認識(どんな表出を行うかは関係性次第)と自戒くらいかなあ、いわゆる男が私的に行うぶんには。


冷静な意見もいろいろありました。

30代妻子餅ならば、女子の愚痴のひとつも聞いてあげるのが甲斐性ってものだと思うのですが、ダメですか?


男が女がしっかり云々とかいうこの記事の物言いは置いといて、「相手が心理的安心のための共感の言葉を求めてる時に、具体的で現実的な対策の言葉をかけてしまう」という問題自体は頻繁にある。すりあわせが必要。


増田で愚痴ろうと思ったその気持ちがまさに『女性は、共感して欲しいのだと思う。』なんじゃないかなぁ./男女は別として,問題の根幹が「相談」のとらえ方の齟齬にある点は同意.


ただ話を聞くという行為の意味を理解した方が良い。1,2で貴方が納得できる答えを用意できない身におくことが屈辱的と感じるならもう少し人間の(女性のじゃない)ことを学ぶべき。追記は斜め上警察的の言い訳。


どうしてこんなに盛り上がるのか不思議だけど、自分自身、めったに書かないはてダを書いています。刺激されちゃったようですね。
で、ブコメをみていると「男と女という二極化」、「一般化」、「単純化」に対して抵抗を感じている人が多いようですが、そんな人には是非これを読んでもらいたい。

この人と結婚していいの? (新潮文庫) (文庫) 石井 希尚 (著)

アマゾンのレビューがまた極端で笑えるんですけど、昔流行った地図の読めないなんとかっていう本に近い内容なのかもしれません。この本をお薦めする理由は、「具体例が豊富」だからです。脳みそがどうだとか、理論的なはなしもありますが、実際のありがちなケースに則した話があるのがとても面白いんです。これは是非、パートナーと一緒に読んでほしい。

この本には、あるカップル(or夫婦)がケンカをしてしまったときの事例がいろいろと載っています。パートナーと一緒にこれを読み進めていくと、あらあらどうして、本当に面白いことに気が付きます。
このケーススタディでは、男女がケンカに至るまでの双方の考え方、行動、言い分を並べていきます。なぜ彼女はこんな発言をしたのか?それを聞いて彼氏はどう考えたのか?こうしたケーススタディを読んでいて気が付いたこと、それはどうがんばっても私は男の味方だったんですwwwww
そして女性の考え方を理解しているという自分のごう慢な思い込みにも気が付きましたw

これにはほんと、参りました。私はこの本を彼女(現嫁)と読んでましたが、嫁もことごとく女の味方的な考え方、発言をしていたのです。

大きな視点からの話もいいですけど、具体的な例に自分とパートナーをあてはめていくことで、よりリアルに自分の考え方や相手の考え方に気が付きます。

そして男女の考え方の違いはどちらが優れているとかいいとか悪いとか、そういう話ではなく、純粋にただ違いだけということを実感できました。
考え方の違いは対立を生まない。違うんだという開き直りから、歩み寄りを始められると思います。
男は理論的、女は感情的、というのはおおざっぱな言い方ですし、それじゃあ男は感情的じゃないのか、女は理論的じゃないのかって言えば、決してそういうことじゃありません。でも違うんですよ、具体例に当てはめながらパートナーと自分の意見を交換してみると、残念ながら自分も典型的な男(女)であったと気付かされます。

もちろん大事なのは、自分の考え方を理解した後に、相手の考え方を理解しようとすることです。「しよう」とするだけでいいと思います。全部を理解する事なんて、男女の違い以前に人として無理ですからね。

上から目線とか言われそうだけど、自分はいつまでたっても男なので、男的な発想をする傾向は変えられないと思いますし、変える必要もないと思っています。


追記:
上で紹介した「この人と結婚していいの? (新潮文庫)」にも出ているような男女がすれ違うサンプルを次のエントリ「男女がすれ違うシンプルすぎる会話例 Nigitama 版 - Nigitamate Purpose」に書いてみました。我ながら読み返す度にプッと笑います。